くるみには食物繊維・ビタミンE・葉酸・マグネシウムなど、さまざまな栄養成分が豊富に含まれています。ナッツ類の中でもとくに抗酸化力が高いといわれており、不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸も豊富に含まれています。今回はくるみについて深掘りしてみます。
くるみが如何に優れているか解説します!
精神の安定
現代社会では常にストレスが溜まります。
精神が不安定になったり、夜寝付きが悪くなることで睡眠の質が低下したりするなどの弊害があります。
くるみに含まれる必須アミノ酸『トリプトファン』は、心のバランスを保つ脳内の神経伝達物質、セロトニンに変化します。セロトニンは、さらに睡眠導入の働きを持つメラトニンというホルモンに変化します。また、マグネシウムやカルシウムが神経の状態を正常に保ちイライラを抑えます。
そのため、くるみを食べると精神の安定や不眠症の改善につながります。
疲労回復
体を動かす筋肉は酸性に弱く、運動した時に生成される乳酸が多くなると本来の機能を発揮できなくなるため、疲れや筋肉の張りとなって現れます。くるみに含まれるビタミンB1には、疲労物質の乳酸を分解する働きや、糖質をエネルギーに変える働きがあります。
くるみにはたくさんの栄養が含まれており、その中には身体のエネルギーの源となる脂質、ビタミン、ミネラル、タンパク質が存在します。
身体の中にしっかりとエネルギーの源が補充されることで、体が疲れてしまったときも疲労をしっかりと回復することができるのです。
また体のエネルギーになるブドウ糖が実際にエネルギーとしての働きを発揮するためには、ビタミンB群の手助けが必要不可欠です。
ビタミンB群にもいろいろと種類があるのですが、その中でも最も不足してしまいがちなのがビタミンB1です。
くるみには豊富にビタミン群の栄養素が含まれているのですが、不足しがちなビタミンB1も入っています。
くるみを食べることで、疲労回復や体力増強の効果が期待できます。
動脈硬化・脳卒中の予防
くるみを中心としたナッツ類を加えた地中海食群では、低脂肪食を摂取した対照群と比べて、心血管系疾患のリスクが30%抑制され、脳卒中に限るとリスクが49%抑制されることが示されました。
炎症反応によるダメージが繰り返されるとやがて動脈硬化の原因となり、これが心臓疾患につながります。心臓疾患のリスクの抑制に、くるみが重大な役割を果たすことが示されています。心臓に対するくるみの効果としては、コレステロール低下、炎症抑制などがあります。研究では、くるみを摂取することで血管内皮機能が改善することが判明しました(※6)。
さらに試験において、くるみ15グラムを含むナッツ類30グラムを加えた地中海食を摂取した人は、記憶力に有意な改善を示しました。くるみに豊富に含まれるアルファリノレン酸(ALA)とポリフェノール類がこの有益な効果をもたらしたと考えられます。
がんの予防
2人に1人はがんを発症する可能性があると言われています。
がんは私たちにとって身近な病気です。完全に防ぐことはできませんが、食生活や生活習慣を見直すことで発症する可能性を下げることができます。
くるみとがんの関係についてさまざまな研究機関が調査を続けており、膵臓がんや結腸がん、前立腺がんなど数種類のがん発症リスクを下げるといわれています。
便秘解消
くるみには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、くるみに含まれる食物繊維は「不溶性食物繊維」です。
不溶性食物繊維が豊富に含まれていることで、便秘の中でも最も多い「弛緩性便秘」の原因を解消することができます。
またくるみに豊富に含まれる脂肪酸も便秘解消に一役買っています。
脂肪酸には動物性のものと植物性のものが存在し、動物性のものは便秘や下痢の原因となります。
認知症の予防
認知症にはさまざまな原因がありますが、血管性認知症は脳血管の詰まりや破れによって引き起こされます。
くるみに含まれるオメガ3脂肪酸には血管を正常に保つ効果があるため、血管性認知症を予防できます。また、一般的に年齢とともに進行する認知能力低下による「もの忘れ」も和らげる可能性が指摘されています。これは、くるみに含まれるオメガ3脂肪酸が脳の健康を保ち、認知機能をサポートする働きがあるためです。
まとめ
以上のような効果が期待できるためくるみは現代を生きる人たちにはなくてはならないものだとかんがえます。今一度食生活を見直して、日々の生活に『くるみ』を取り入れることをおすすめします。
おまけ
くるみを多く食べる動物といえば
『リス』
ですが、リスの平均寿命は野生で3〜5年だそうです。
意外と短いんですねぇ…
動物はくるみで寿命は伸びないらしいです